2012年04月10日の朝日新聞様に、城陽の金銀糸を掲載いただきました。
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燦彩糸(さんさいし)朝日新聞01
金銀糸 いざ中国へ
2012年04月10日

■帯→アクセサリー・ストラップ…■
 着物の帯などに使われる「金銀糸(きんぎんし)」の中国への売り込みに、城陽市の業者らが乗り出している。金箔(きんぱく)を貼り付けた金銀糸は西陣の発展とともに栄えたが、和装の衰退で需要が減り、近年は停滞気味。中間層の伸長が目覚ましい中国で販路の開拓を目指す。

◆上海のショー 売り込み手応え◆
 3月中旬、中国・上海の経済開発区であったギフトショー。金銀糸で作ったブレスレットや指輪を並べたブースに人だかりができた。国営テレビの取材も受けた。
 ブースは、城陽市などの地元メーカー11社と、金銀糸業界の再生に取り組む城陽商工会議所が出店。糸そのものやドレスも含め約300点を展示した。
 西陣織製糸部門の伝統工芸士、竹村信行さん(67)=城陽市寺田=は「びっくりするくらいの反応があった。輝くものは中国で人気がある。仕上げが丁寧な日本の技術は通用する」と手応えを感じた。
 金銀糸は和紙に漆を塗り、金箔を貼り付けた後、細く裁断し、絹糸によったもの。現在、約50の工場が城陽市を中心とした府南部に集まり、その生産量は全国の約8割を占める。しかし、西陣の高級織物の需要減などの影響を受け、竹村さんが経営する工場での生産量も、ピークだった1980年代の半分以下に落ち込んでいる。
 商議所は2009年、中小企業庁から資金援助を受け、新たな販路や用途の開拓の努力を続ける。しかし、竹村さんは「このままでは和装を支えてきた伝統技術を持つ職人がいなくなってしまう」と懸念する。
 上海のブースで好評だったのは、中京区で手作りアクセサリーのブランドを立ち上げた西紗苗さん(32)。町工場を見学し、見えないところまでこだわって丁寧に加工する伝統技術に魅せられ、2年前から金銀糸を素材に使い始めた。西さんは「ブランドのメーン素材としたい。金銀糸をもっと輝かせたい」と意欲を見せる。
 商議所は今後、糸自体やアクセサリーを中国へ輸出する準備を進める。プロジェクト事務局の藤井知哉さんは「今回の出店で、中国に需要があることがわかった。今年は中国で本格的に販路を確立したい」と話している。

朝日新聞デジタルより引用



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